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《15》 誰でも暮らしやすい社会

  • 樋口彩夏
  • 2013年5月6日
  • 読了時間: 4分

ゴールデンウィークも終わりましたね。 みなさん、いい休日になりましたか?

私は、一日だけ、中学時代の恩師と友人に会いました。

映画を観たり出かけたりもしたかったのですが、パソコンと にらめっこな3日間となりました。

4月に入ってからというもの、休日はアピタルな一日を過ごしております♪

気分を新たに、また今日から頑張るぞー。

私は「《11》 行きたいところへ行ける幸せ」から、「“障害の有無に関係なく、だれもが暮らしやすい社会”ってなんだろう?」と考えはじめました。

まず浮かんできたのは、“バリアフリー(BF)”と“ユニバーサルデザイン(UD)”という言葉。

その2つの言葉がなにを表わしているのか、《12》で調べ、考えました。

それぞれの考え方はわかったけれど、具体的にはどんなものを指しているのだろう?

私たちの生活の中には、いったい どんな“バリアフリー”や“ユニバーサルデザイン”があるのでしょうか。

身近なところから、探してみようと思います。

上記は、ほんの一例ですが、意外とたくさん見つかりました。

とくにユニバーサルデザイン(UD)は、「あ、これもUDだったんだ!」と思うくらい、身近なものばかりです。

一日の生活の流れを追いながら、いくつか例を挙げてみます。

<UD> 朝 起きるとき・・・目覚まし時計

朝の苦手な私には、必需品。

一般的には、音が鳴って起こしてくれるものが多いですが、耳が聞こえない人はどうでしょう?

起こし方は時計によって、さまざま。

光や振動、香りで起こしてくれる時計だと、耳が聞こえない人でも使えるようになります。

振動やエアーマット(時間になるとふくらんで身体を起こしてくれる)の目覚ましは、夜勤や当直で音が鳴ると困るような職場で使われたりもしているので、好きな起こし方をしてくれる時計を選ぶといいですね。

<UD>お手洗い・・・温水洗浄便座(ウォシュレット等)

「これ、UDだったの!?」の代表といってもいいかもしれません。

もともとは、アメリカのベンチャー企業が痔の患者さん向けに開発した医療用便座でした。

それを、輸入・販売したのがTOTO。国内生産をはじめたのが、INAX(LIXIL)。

しかし、両社とも水温が安定しないなど、多くの問題にぶつかりながら独自の改良を重ね、現在のカタチになっています。

新しいトイレ習慣を創造したとして、昨年、TOTOのウォシュレットが機械遺産に選定されました。

「ウォシュレット」という名称があまりにも有名ですが、これはTOTOの登録商標なので、全体を指すのであれば「温水洗浄便座」と言うのだそうです。

まだ和式便器がほとんどだった輸入当時(1960年代)に、これだ!と見立てた人の感覚、鋭いなぁ。

<UD>テレビをつける・・・リモコンの「5」ボタンの突起

テレビのリモコンだけでなく、電話の「5」にもポツッとした突起があります。

ボタンの配置で真ん中にくる「5」に目印をつけることで、目が見えない人も使いやすくなります。

他にも、パソコンのキーボードや電気のスイッチなど、目印がついているものがあるので、探してみてください。

地デジになったことで、リモコンのボタンがいっそう増えましたね。

赤・青・黄・緑とカラフルなボタンも、弱視の人には見分けがつかない場合があるので、メーカーによっては、それぞれのボタンの近くに漢字も書いているようです。

自宅のテレビは、デジアナ変換とやらで普通に見られるので、まだブラウン管のまま。

世間一般では地デジへの移行も済んだので、買い替えのタイミングが分からなくなりました(笑)。

<UD>朝食・・・ビンのくびれや牛乳パックの切り欠き

最近、ジャムなどのビンで胴体がくびれたデザインのものを見たことはありませんか?

あの くびれは、力の弱い子どもやご高齢の方でも開けやすいような工夫です。

パンは年に数えるほどしか食べないので試したことはありませんが、そういうビンが家にあったら試してみたいです。

そして、牛乳パックの一番上に小さな半円状の凹みがあるのを、ご存知ですか?

スーパーでパックの牛乳とジュースを見くらべてみると、どうやら牛乳だけについているようです。

2001年、大手の乳業会社と関係団体の協力で、「牛乳の目印」のために、あの凹みがつくられるようになりました。

凹みの場所も、“開け口の反対側”に統一されているので、目が見えない人も 手で触っただけで、「牛乳だ!」、「こっちから、開けるのね!」と分かります。

私が小学生の高学年だったころ、牛乳パックの上がどうして凹んでいるのか、不思議に思ったことがありました。

スーパーに行ったときにパック飲料コーナーを観察し、“牛乳の開け口の反対側についている”という法則は見つけましたが、約10年を経て、あの凹みの真相が分かりスッキリしました。

思っていたより長くなってしまったので、朝ご飯を食べたところで今回は終わります。

次回は、出かけるところから“バリアフリー”、“ユニバーサルデザイン”を探していきます。

イラスト:ふくいのりこ 


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