《3》 車椅子は、もっとバスの情報がほしい
- 樋口彩夏
- 2013年2月7日
- 読了時間: 3分
更新日:2024年5月18日
バスに揺られること、1時間弱。空港へ到着です。
空港のバス停でも職員さんが待っていてくれました。
その職員さんが先に貨物室から車椅子を出し、乗るときと同じ要領で運転手さんと職員さんに抱えてもらい、車椅子に降ろしてもらいます。
改めて、お礼を言い、バスを見送りました。
最初に高速バスに乗るまでは、不安でいっぱいでした。
私の骨盤の骨は、治療の副作用で折れやすく、折れたら繋ぐことも出来ないくらい弱いのです。
なので、抱えて乗せてくださることになってからも、「重くて落ちたりしないだろうか・・・。」と、怖かったのです。
しかし、いつも本当に丁寧に対応してくださるお陰で、いつの間にか、そんな不安もなくなっていました。
直接手伝ってくださる方の他にも、たくさんの方のご協力があって、高速バスに乗ることが出来ています。
本当に、感謝、感謝です!!
たくさんの方の思いやりや優しさを感じ、改めて、人って温かいなぁ、と思うのでした。
これだけを読むと、「なーんだ、全然困ってないじゃん」と思われるかもしれませんが、毎回こうスムーズにいく訳ではありません。
困ったことも何度もありました。
でも、不満ばかり言っても始まらないので、私なりの改善策と合わせて、ひとつ困った出来事を書きます。
ある日、バスに乗って出かける用事がありました。
何時のバスがあるのか時間を問い合わせたところ・・・、
「車椅子で乗れるバスが何時に来るのか分からない」と言われてしまいました。
本数が少ないのは予想していましたが、時間が分からないというのには、驚きました。
・・・ということは、乗れるバスが来るまで、いつ来るかも分からないまま待っていなければなりません。
そんなの、ないですよね・・・。これでは、予定が立てられません。
結局、その時はバスを諦めました。
東京や地方都市の中心部では、車椅子でも楽に乗れるノンステップバスが増えてきていますが、ほとんどの場所では、まだまだなのが現状だと思います。
私の住んでいるところも、バスに乗るのは大変なので、普段から避けていました。
だからといって、全てのバスをノンステップバスにするなんて、バスの耐久年数やコストを考えると、すぐに出来ることではないでしょう。
もちろん、そうなってくれた方が嬉しいのですが、少なくてもいいので、1時間に1本は走っているとか、時間が分かるだけで、ずっと身近に、使いやすくなると思うのです。
せっかく、そういうバスが走っているのに、いつ来るか分からないというだけで、お客さんが遠のいてしまうなんて、もったいないなぁって思います。
バス会社の方に、どうして時間が分からないのか尋ねると、配車の関係で見通しを立てることが難しいそうです。
でも、今は、インターネットやGPSとか便利なものが普及しています。
それを上手く使って、ホームページや電話で、随時、更新した情報を知れるような仕組みがあったら、バスも使いやすくなりそうな気がします。
バスを買い換えるとかではなく、現実的な解決策なのかなぁ、と思っています。
歩いていた頃は、乗れないバスがあるなんて想像したこともなかったけれど、時刻表があるのも当たり前だと思っていました。
その立場になってみないと分からないことって、たくさんあるのですね。
まだまだ世間知らずな私ですが、こんな感じで気付いたこと、思ったことを書いていきます。

アイドルグループLinQとともに。2012年8月24日に福岡であった「もっと知ってほしい小児がんのこと」の会場で
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